川口浩探検隊シリーズ
昭和50年代、私が小学校のころ水曜スペシャル「川口浩探検隊シリーズ」として年に数回放送されていて、毎回楽しみにしていた。
俳優の川口浩が隊長となって、ボルネオのジャングル、アマゾンの奥地などに猿人、双頭の蛇、首狩り族、巨人、怪鳥などを探して世界各地を探検する番組である。
『特別狙撃隊S.W.A.T.』のテーマ曲が流れ、ジープやいかだに乗って、秘境の奥地を目指す映像から番組は始まる。
いくつか番組のサブタイトルをWikipediaから引用すると
姥捨て!八丈島日本最長の溶岩大洞窟に人捨て穴は実在した!!
巨大怪蛇ナーク!!タイ秘境底なし沼に恐怖の魔人は実在した!!
恐怖の首狩り族!ルソン島未踏の奥地にウロン族は実在した!!
恐怖!双頭の巨大怪蛇ゴーグ!南部タイ秘境に蛇島カウングの魔人は実在した!!
謎の原始猿人バーゴンは実在した!パラワン島奥地絶壁洞穴に黒い野人を追え!
謎の地底大噴火!中国竜口洞に怪現象“仙人水”は実在した!!
恐怖!ブラジル魔境に人食いピラニア大軍団を追え!逆襲死闘
衝撃!魔境ボルネオ島奥地に幻の巨大獣人を追え!!
恐怖の巨大怪鳥ギャロン!ギアナ奥地落差1000メートルの大滝ツボ洞穴に原始怪獣を追え!!
と、このように!!がやたらと多く、大げさなタイトルで新聞といえばテレビ欄しか見ない子供たちは引きつけられるのだ。
ボートの上に蛇が落ちてきたり、隊長がピラニアに嚙まれたり、ガイドが斜面から滑落したり、底なし沼にはまったりと当時は小学生だったので毎回ハラハラしながら見ていた。
これらは演出なのであるが。
今だったらヤラセということで糾弾されてしまうが、あの頃は楽しませてもらった。
番組のラストでは、映画『ロッキー』のGoing The Distanceが流れ、田中信夫の仰々しいナレーションで幕を閉じる。
中学生になっても夏休みに再放送したりして、友達と笑いながら見ていた。
その友達の家は、山の西側にあり、幻の巨大獣人は山の西側で目撃情報があったということで、友達が弟に「うちも山の西側なので危ない」と言ったところ、弟は夜眠れなくなったらしい。
川口隊長は1987年にガンで51歳で亡くなり、番組も終わってしまった。
疑うことをしらない子供たちにはもっと見せたい番組だった。