十三夜の月、過ぎし日々を照らす

思いついたときに自分が好きなものについて書いています

『誕生日』 熊木杏里

2014年に単身赴任していた時に突然大病を患い半年間入院生活を送っていた。

気管切開、24時間点滴、しゃべれない、食べられない、立ち上がることも歩くこともできない、ずっとベッドの上での生活。

退院の見込みも立たず、絶望的な気分でいたときに夕方になるとこの曲がテレビから聞こえてきた。

夕方のニュースで赤ちゃんを紹介するコーナーだった。

 

自分の娘たちが生まれたときのことを思い出す。

吹雪の日に生まれた長女と初夏の夕方に生まれた次女。

それぞれ百人一首から字を取って名前を付けた

君がため春の野に出でて若菜摘む我が衣手に雪は降りつつ

ほととぎす鳴きつる方をながむればただ有明の月ぞ残れる

 

一時は死を覚悟したときもあったが、赤ちゃんの映像を見るたびに生きる希望を与えてもらえるような気がして、毎日この曲を聴いていた。

 

あれから10年。長女は大学を卒業し就職、次女は今年から大学生。

みんな健康でいられることはありがたいことだ。

 


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誕生日のことは覚えていますか?

ろうそくのにおい 胸にためた

あなたのことをお祝いしましょう

あなたである今日と明日のために

生きてきたようで 生かされてる

そんな私であって あなたである

おめでとう 今日まで辿りついたんだよ

つらいことの方がよくあるけれど

ありがとう 理由は何もないんだよ

あなたという人がいることでいいんだよ

 

もらったものを覚えていますか?

形ないものもありました

特別ではないものが特別になって

あなたを幸せにしたこともあったでしょう

何もできない なんてことは

私にもないし あなたにもない

おめでとう 奇跡があなたなんだよ

暗闇に灯ってる火のように

ありがとう 手のひら合わせられるのは

あなたがこうしてここにいるからなんだよ

 

おめでとう 今日まで辿りついたんだよ

思い出がまたひとつ増えました

ありがとう 理由は何もないんだよ

あなたという人がいることでいいんだよ

 

2008年10月22日 発売